「楽天市場」、「サントリー」高評価続く
日経BPコンサルティングが半年ごとに実施している「Webブランド調査」の結果が、「
Webブランド調査2013-春夏」として6月28日に発売された。
「
Webブランド調査」は日本の企業や団体が運営する主要500サイトについてインターネットユーザーが評価するWeb評価調査。
「
アクセス頻度」、「
サイト・ユーザビリティ(Webサイトの使いやすさ)」、「
コンバージョン(会員登録や商品購入などサイト内で実際に行われた行動)」、「
サイト・ロイヤルティ(Webサイトへの意識やリピート意向)」、「
態度変容(サイト運営者のイメージや購入意向への影響)」、「
波及効果(Webサイト以外での行動誘発)」の6つの要素に分けてユーザー調査を行う。
(楽天市場ホームページ / サントリーホームページ)
ライバルサイトへの流出が懸念される「楽天市場」
調査結果によると、Webサイトのブランド力を評価する「Webブランド指数ランキング」のトップは「
楽天市場」。ネット事業を除く一般企業では、「
サントリー」がトップだった。
「Webブランド指数ランキング」1位の「
楽天市場」は、2年連続でトップ。続く第2位は「
Yahoo! JAPAN」(前回第3位)、第3位には「
Google」(前回第4位)がランクインした。
楽天は今回、サイト外での行動を測る「
波及効果指数」が上昇した。評価が大きく上がった「楽天銀行」などの楽天グループサイトへの誘導や、物産展など実店舗への動員が成功している。
その一方で、楽天サイト内での行動を測る「
コンバージョン指数」が低下した。このことから、購入段階でのライバルECサイトへの流出が懸念される。
「
Google」は第3位と、「Yahoo! JAPAN」の後塵を拝したものの、評価の向上している。
Webブランド指数はわずかしか増えなかったが、サイトイメージは好調で、特に「
態度変容指数」が伸びた。サイトも使いやすいと高く評価されており、「
サイト・ユーザビリティ指数」は「Yahoo! JAPAN」を追い抜いて第1位となっている。
サントリーを追い上げるキリン
一般企業(ネット専業を除く)で1位となった「
サントリー」も、前回に引き続きトップの座を守った。しかしながらスコアは前回より6.9ポイント低下し、総合ランキングでは第9位だった。
一般企業サイト第2位は「
キリンビール」で、スコアは11.8ポイントと急上昇。「スコア上昇ランキング」では第1位となった。
「
サントリー」はバランスの良いサイト運営で、個別指数はいずれも60ポイントを上回る高評価。なかでも「コンバージョン指数」と「態度変容指数」が高く、製品の魅力をアピールとして購入意欲を喚起し、メールマガジンでキャンペーンや新製品を告知して、再来訪を促すサイクルが上手く回っている。
第2位の「
キリンビール」は、前回評価の低かった「コンバージョン」「態度変容」「波及効果」が向上し、「サントリー」に近い得点傾向となった。キャンペーンへの参加、メルマガ購読・会員ページの利用、製品への関心・購入意欲、クチコミが伸び、「サントリー」と同等の評価を獲得している。
このほか目立ったのは、第16位の「
味の素 商品情報サイト」。サイトをリニューアルし、製品情報サイトとグループ企業情報サイトに分割した結果、製品情報サイトの使い勝手が向上した。評価では「態度変容指数」と、「サイト・ユーザビリティ指数」が上昇した。
自由意見では、特に「レシピ」の支持が高い。「役立つコンテンツが探しやすかったため、実際に商品を買って試してみたい」と、購入意向の喚起にもつながるキラーコンテンツとして要チェックである。
全体的な印象として、上位サイトでは
関連サイトやリアル店舗との連携が評価を上げるポイント。一般企業上位サイトにおいては、お得な
キャンペーン情報や、レシピなどの
お役立ちコンテンツが、製品の魅力をアピールする力が大きいといえるだろう。

日経BPコンサルティングのニュースリリース
http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/news/2013/0628wb/楽天市場 ホームページ
http://www.rakuten.co.jp/サントリー ホームページ
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