超高級スポーツカー並み
お手軽で早い、安いが当たり前のハンバーガー。近頃は、マクドナルドの1000円バーガーなど高級志向のハンバーガーも販売されているが、なんと言ってもこれはけた違い。特殊な牛肉を使った「フランケンバーガー」、そのお値段はなんと超高級スポーツカー並みの1個3000万円だ!
(この画像はイメージです)
「フランケンバーガー」に使われている「特殊な牛肉」が気になるのも無理はない。松阪牛?近江牛?いやいや、そんなもんじゃない、試験管で培養された牛肉が使われているのだ。
幹細胞から培養
牛の幹細胞から培養した何千本もの筋組織を使った。つくったのは、オランダ・マーストリヒト大学のマーク・ポスト氏。日本円で約3000万円もするのは、その研究費と言うことだ。研究は、ロックフェラー財団イノベーションフォーラム2012で発表された。
「そんなゲテモノを」と笑ってはいられない。牛肉の需要は全地球規模で年々膨らんでおり、現時点でも、地球の土地の70%が、牛肉を生産するために使われているのだという。このままいけば、20年後には牛肉を生産する土地が不足しそうだ。
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さらに、牛が増えることで地球温暖化の原因と言われている、ゲップによるメタンガスが排出されるが、その量も減らすことができる。試験管で牛肉がつくれるならば、土地、水など資源を大量消費することもない。衛生面や安全性についても、エサに混入する農薬や、動物の健康コントロールのため投与されている抗生物質の影響も心配なしだ。
もし、目の前にあってもとても3000万円は払えないし、第一「そんな気持ちの悪いもの、食べる気がしない」という人の気持ちも分かるが、意外にメリットもありそう。大量生産でコストが劇的に下がり、注文のレジで「天然にしますか?それとも培養にしますか?」とたずねられる日もそう遠くないかもしれない。
ロックフェラー財団イノベーションフォーラム2012
http://centennial.rockefellerfoundation.org/